本校は、「北海道に本物のデザインを」を目標にデザイン教育を始めて48年目を迎えた、グラフィックデザイナー栗谷川健一創設のデザイン教育専門の学校です。
この度このページをもちまして皆様に本校の教育理念、目標、デザインの社会性をあらためてお話させていただくのは、生活デザイン、ファッションデザイン、環境デザイン、インテリアデザイン、フーズデザイン、グラフィックデザイン、ブックデザイン等々私たちの生活のあらゆるシーンの最後にデザインという言葉をつければ成立しそうな社会にあって、アニメ、雑貨、雑誌、フリーペーパー、リゾート、エコ、ファッション、パティシエ、コンシェルジュ、WEBなど現代を象徴するデザイン関連業種を希望される高校生がたくさんいらっしゃいます。
しかし、実際は多くの上級学校で何を学び、何を磨けばその夢がかなうのかという情報については、全く選択決定するほどの情報が読み取りづらい(情報過多)という現状からです。
つまり、現状で流れている多すぎる情報の中からはその本質的違いを見つけられない情報環境だということです。
100年に一度といわれる経済不況もいまだ払拭できない中にあって、意外にも中小零細企業が新たな成長の機会を得ていることも、報道されています。
その大きな原動力になっているのは、そこに従事する社員一人一人の知恵と技術、技能が結集されて新たな創造力を生み出す力といえます。
その報道の中に見られる、マネージメント、プロデュース、企画、プレゼンテーションなどの言葉は、私たちデザイン業界の言葉でもあります。
また、コンテンツという言葉もコンピュータ社会が生み出した、コンピュータというハードウエアを使い人の知が生み出したデザイン企画製品といえます。
現代社会は、個人の時代と言われていますが、まさに、経済社会、企業社会もその時代であると言えます。オートメーション(製造ロボット)が大活躍の工業生産現場にあってもそこに働く、技術者、技能者が単なる歯車ではなく、より高水準な生産能力と高品質の製品を生み出せるのかを一人一人が考えることを要求される時代になっています。
「人材」が「人財」と呼ばれ、「消費者」が「生活者」と呼ばれるようになってから久しいのですが、この経済不況と、就職難の時代になってようやく、「人財」という言葉の真の意味が社会に浸透し始めたと実感しています。
現在どの企業も、生き残るために必要なのは「人財」と言っています。
では、どのような人財を求めているのでしょう
ひとつは、コミュニケーション能力です(ビジネスマナーと言っている企業もあります)
・相手によってコミュニケーション手法を選べるか
・言語以外のコミュニケーション手法を持っているか。
・場面によってコミュニケーション手法を選べるか
これは、簡単に言うと、他者を理解し、自分を理解してもらう能力を指します
もうひとつは、創造力です、ものづくり日本といわれていますが、現代求められているのはその先にある、製品を商品にする力です。
この力こそがデザインの力といわれています。
デザインとは、理解し、分析し、編集し、他者に理解を促す手法でもあります=コミュニケーション
創設者の言葉にある「本物のデザイン」「デザインの前のデザイン」を学ぶ場としての本校設立理念は、当時北海道に無かった芸術、美術学校ではない「デザイン教育専門」の場を創ろうとしたのもその理由です。
デザインは、そのほとんどが視覚に訴えるもので社会に表出するため、その美的価値が第一義に取りざたされ、感性、芸術・美的センス、才能というある意味作家的、芸術家的才能の必要性を問われる事が多くあります。
私が、デザインの勉強しているときに栗谷川健一から言われた言葉があります。「我々は芸術家ではない。自分の作品が美術館に収蔵され展示されるためにデザインをしているわけではない。社会や、人々の生活に関わることをデザインしているものが、その美的価値、社会性を認められ一時代の優れた作品として美術館に収蔵され、作品に内在する芸術的、美的価値が見出され、独り歩きすることはある。それは、我々が本物を作り続けたことの結果が生み出すことであって、決して美術館に収蔵されたり、作品が独り歩きすることを目的としてデザインをしているものではない」
生活雑貨や、民芸品の中にも美しいものは世界中にあります。それらは、近代美術館や、世界の歴史ある美術館に収蔵され、我々人類の知的財産として受け継がれています。しかし、そのすべては、その時代の創作者たちが、知と技を集結して豊かな社会を作ろうとして作りだされた生活の道具なのです。
それこそがデザインの力というべきだと考えています。
本校の一階ロビーに、卒業生たちが社会でデザイナーとして制作した仕事の作品が400点以上掲示されています、知名度の高い仕事からローカリティな仕事までその作品のジャンルはそれこそ多岐にわたっています。一概に何デザイナーとカテゴライズすることが難しい状態です。
本校も、デザイン学科が4学科+1科用意され、あたかも異なるデザインの勉強をしているかのように見えますが、卒業生の実績に見るように、社会の仕組みとして職能的にカテゴライズされているのみであって、そこを巣立った卒業生デザイナーはあらゆる社会環境の場で求められるデザイン需要にこたえるプロフェッショナルデザイナーとして、デザインビジネスを営んでいます。
それを可能にしているのは、本校の教育理念「本物のデザイン教育」を貫き、最先端のデザイン情報をとりいれ、基礎からじっくりとデザインを学ぶ姿勢を貫いてきた成果と自負しております。
ドイツのバウハウス(国立デザイン学校){人類が生み出した知の財産である工芸技術、美、は一般社会にこそ反映されるべきであるとして、一部の特権階級が独占しがちであった、芸術、美術、工芸の知を生活に生かすことを学ぶ学校として設立、多くの芸術家、舞台芸術家、舞踏家、工芸家、美術家、音楽家、建築家が参集し作り上げた}が、現代にいたる世界のデザイン教育の基本体系を作り上げたと言われています。
そこに流れる、なぜデザイン専門教育なのかという理念は本校にも通じるものがあります。
それが本校の最大の特色といえる、デザイナーが創設したデザイン学校という意味があると思います。
デザイナーとして求められる資質、創造力、企画力、観察力、編集力、マネージメント能力は今あらゆるビジネス環境で求められる人財資質といえます。
その証拠が、本校卒業生の多くがこの業界で長く、デザイナー、クリエーター、プランナー、ディレクター、プロデューサーとして活躍していることであると言えます。
今、を知る現役のデザイナー、アーティストがマンツーマンで教育する現場創造の為、新たな教育環境整備として、アトリエスタイルを取り入れ、講義、デザインミーティング、ディスカッション、プレゼンテーションとあらゆる場面で必要とされるスキルを日々研鑚する教育環境を目指しています。
黒板に向かい続ける一律教育ではなく、一人一人が自立しデザインと向き合える環境作りとして
・2004年度 デザイン研究科スタジオ整備(仏:サンテチエンヌ 国立芸術デザイン学院との教育提携を機に)
・2006年度 個人用ノートパソコン支給制度導入
・2009年度 特設イラストレーション学科スタジオ整備、
・2010年度 デザイン研究科、インテリアデザイン学科、特設イラストレーション学科
オープンフロア形式スタジオ整備
と、年々着々と新教育体制創りに取り組んでまいりました。
これも創設者栗谷川健一の言葉にある「上手なデザインは訓練次第で誰でもできるようになる。良いデザイン、正しいデザインは考え抜いた先でなければ生まれない」を具現化する教育環境整備を目指しているからです。
教育現場は社会と共にあるべきと、日々研究しております。
本校は時代と共にその本質をゆがめることなく進化してまいります。
デザインの世界へ一歩踏み出そうと志しているみなさん、またそれを支援されている保護者の皆様に、本物のデザイン教育と、本物のデザイン社会を発展させるために、また未来の自分の成長の為に。
今、だれと出会うのか、だれから学ぶのか、何を学ぶのか、これが最も重要なことだと考えます。
企画の5W3H(Whenいつ、Whereどこで、Whoだれ Whomeが、What何を、How manyどれ How to How longほど)を体現し、変化の激しいテクノロジーの実に走ることなく、人間力(考える力、創造力)を育成する場として存在し、本校の卒業生デザイナーが、社会の変化に対応し常に自分をデザインし、先端で在れるよう、学生を育て続ける現場としてあり続けたいと考えています。
本校の体験入学に参加いただいた皆さんには毎回話していることですが、
体験入学参加の目的
1、自分の情報を掴む
2、学校案内や、ホームページに無い情報を掴む
3、本校の歴史的資産、卒業生、講師陣などの財産を自分の物にできるかを体現して掴む
など、真の体験入学の目的はそこにあると考えています。
いつも参加している方は、再度確認の為、まだ一度も参加されていない方は、進路決定に確信を持って前進するためにも、必ず体験入学は役立つはずです。一度でもデザイン分野を考えた方はぜひ本校の体験入学に参加され、確信できる答えを導き出していただきたいと考えます。
皆様の確かな未来を創られるお役にたてることを願って、ご来校をお待ちしております。
2010年8月
学校法人栗谷川学園 北海道造形デザイン専門学校
学校長 佐藤 進
(インテリアプランナー 商業施設士)